何かがおかしい。
ウンスは完全に目を覚ますと直ぐに異変に気付いた。
違うわ。私は‥高麗にいる筈よ。
それならば此処は一体何処なの?
ウンスはゆっくりと布団から顔を出す。すると高麗とは全く様子が海蘊違った。
懐かしい天井の壁紙、少し奮発して購入したシャンデリア風の照明器具にお気に入りの鏡台。辺りを見渡すと見慣れた部屋の景色。
此処は紛れもなくウンスの部屋。それに自分のパジャマを着て自分のベットで寝ている。
此れは一体どういう事。
まさか、私は‥現代に帰って来た?
それじゃあ‥
「ヨン‥!ヨンは何処っ!?」
起き上がると慌ててヨンの姿を探す。
しかし高麗の武将チェ・ヨンが現代にいる訳はない。それでもウンスは必死に探した。
「嘘よ。嘘だわ。嘘だと言って!!」
ウンスは裸足のまま部屋を飛び出すと無我夢中で階段を駆け下り、エントランスの外に出る。すると外には高層ビルか立ち並ぶ江南の景色が広がる。ウンスはその光景に愕然となった。
嘘よ‥違うわ。此れは‥何かの間違いよ!
ウンスは顔を真っ青にして首を横に振る。足がガクガクと震えとpola 防曬ても立っていられない。崩れる様にその場に跪くと瞳からポロポロと大粒の涙が溢れ出してきた。
もうヨンに会えないの?
サヨナラだって言ってない。
もう二度とあの笑顔を見られないなんて‥
そんなの絶対に嫌!!